年下彼女のご機嫌いかが??
俺には兄弟がいない。



俺が幼い頃、両親が離婚。



まだ小学生にもなる前の俺は、



迷わず母親を選び、それからずっと母親に育てられた。



母親は生活を支えるため、ほとんど仕事でいない日々。



幼かった俺の記憶は、いつも静かな部屋で一人でいる、そんなあの頃の自分だけ。



だから余計に腹が立つのか。



それとも羨ましいのか。



『これ、食い終わったら、俺んち行こう』



『うん』




今の俺にはレイナがいる。



もう一人じゃなくていいんだ。



そう自分に言い聞かせると、



少しだけ落ち着いた気分になれた。
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