年下彼女のご機嫌いかが??
学校を辞めることは、沙希以外、



誰にも言っていなかったあたし。



まぁ、沙希以外には、特に仲のいい友達もいないし。



この学校、このクラスにも特別な思い出もない。



だからこのまま、このクラスから、



あたし一人がいなくなっても、



誰ひとり気がつかないんじゃないかとさえ、思っていたから。



『えっ…若美さんが転校?』



『今日で最後って…うそでしょっ…知らなかった!!レイナちゃん、マジで?』



『なんで?若美、もっと早く言えよ!』



あちこちから、あたしに向けられた声。



沙希は涙目のまま必死になって、あたしに向かって笑顔をくれた。



『嘘だよね?そんなっ…嘘だよね。ねっ、レイナちゃんっ』



と、数人の子が大きな声を出した。



あたしはそんなクラスの子の意外な反応に、ただ驚きの思いだった。

< 284 / 448 >

この作品をシェア

pagetop