にんげん賞味期限

問題の物は玄関の前でうつ伏せになって寝ていた。



メッシュだ。



昨夜、泥酔して隣の自分の部屋まで辿り着くことができなかったのだろう。



寝顔を覗き込むと、それはそれはとても幸せな顔をしていた。



毎日毎日、勉強で忙しいはずなのに…しかし、それ故に見せられる表情なのかもしれない。



僕には決して真似のできない表情だ。



僕たちはメッシュを部屋まで運び込み、僕はコンビニ、和也はガソリンスタンドへ、それぞれのバイト先へと向かう。



生きるためではなく居きるために。
< 20 / 289 >

この作品をシェア

pagetop