Sweet〜甘クチ王子様と夏の恋〜

私の気持ちが分かったのか

杏ちゃんが優しく頭を撫でた

「萌音は可愛いんだから、もっと自信持っていいと思うよ…」


杏ちゃん…

「ありがとね。」

お世辞でも嬉しいよ


そしたら

「てか、お世辞じゃないからね!!」

って私を指さして言った


杏ちゃんは私の心が分かるのかなって驚いたけど


何だか可笑しくなって笑ってしまった

杏ちゃんは

「こらぁ!真面目な話しだぞ!」

って怒ってたけど

そのうち笑い出した

杏ちゃんありがとう

何だか元気が出てきたよ



私達はまた

くだらない話しを先生が来るまで続けながら、放課後まで過ごした










終業式も終わって私と杏ちゃんと愛瑠ちゃんは
調理室に来た

「愛瑠ちゃん、ご飯炊けてるみたいだよ。」

話し掛けると

「ありがとう!!」

って言ってお釜に近付いた


私も今日作るパエリアの準備を始めた

昴君結構食べるから多めに作っておこうかな


右手が治ってからの初めての料理に私はかなり張り切ってる


昴君が喜んでくれますように…


気持ちを一杯込めてお米を研いでると


ガラッ!!とドアが開いた


誰??

ドアの方に視線を向けると

昴君が立ってた…



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