俺と葉月の四十九日
「僕、探したいんだ!!カプセル探したいんだ!」


思わず、足を止めた。


「入院して、最初は友達が来てくれた。でも…来なくなった。二年生になってから、みんな僕を忘れちゃったんだ…きっと」


二年生?
こいつ二年生だったのか?
あまり小さいから一年生かと思ってた。

病気のせいで成長遅いのか?


タクミ…泣きそうだ。
泣きそうなくしゃくしゃな顔で話してる。


「僕、友達の事忘れたくないんだ…だって僕はここにいたんだもん。カプセル…見たいんだよぅ」

タクミは、溢れ出した涙を懸命に手の甲で拭っている。

必死で語る言葉。


忘れたくない。


遠くに行く前に友達を確認してぇんだ…。

一ヶ月しか通ってねぇ学校、でもタクミにとっては自分の小学校。
入院の方が長くても思い出あるんだな。



俺も…そうだ。


17年間しか居なかった安田。
でも生前の、学校での安田との思い出はある。


タクミは遠くヘ行って入院する。
知らない場所で、また病気と戦うんだ。


まだ子供なのに。


やべ…涙出そう。


俺は再びスコップを拾い上げた。
うつむいて泣くタクミと、タクミに寄り添う安田を見る。
< 93 / 267 >

この作品をシェア

pagetop