俺と葉月の四十九日
「ドコにあんの?そのデケェ桜の木」


タクミは、涙で潤んだ赤い目で俺を見上げた。


「探し出してやるよ、カプセル。そのかわり、きっちり思い出せよ」

俺の言葉に、タクミの顔に笑顔が戻る。


「ケロリン!」
「だからぁ、ケロリンは…」


…もういいや。ケロリンで。








タクミが思い出したキーワード。

大きい桜の木、草原、水…の三つ。


俺達は近くの公園に移動し、キーワードに引っ掛かる場所を話している。

やみくもに探しても、学校の二の舞になる。
無駄な体力の消耗は避けたい。


「草っ原と水…のトコに桜なんてあるのか?」

考え込む安田に助言を求めた。

「う〜ん…そうだなぁ」
安田は、こめかみに指をあてつつ撫でている。
タクミと同じだ。


「お前自然に詳しいだろ?」
「何ソレ、自然って」


眉をひそめつつ、安田は悩んでいる様子だ。
俺も考えてるんだけど、全然浮かばねぇんだよなぁ。

タクミは、ベンチに座ってうつむいている。
買ってやったジュースも手に取らず置いたまま、ずっとうつむいてる。

落ち込んでんのか?


「………あっ!!」
「何?!」


安田、何か思い出したのか?!
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