俺と葉月の四十九日
川原に着いた時、時間はすでに5時を回っていた。
早く見つけねぇと、タクミを家まで送ってやらなきゃヤベェし。


桜の木は、堂々と立っていた。

葉を青々と茂らせ、太い幹はがっしりと大地を踏み締めている。

改めて見ると迫力。


スコップを片手に、俺は木の根元に目を凝らす。
子供だから深くは埋められねぇし、埋めた形跡……駄目だ、わっかんねぇ!


「どの辺だ、タクミ!」

タクミは、下を見ながら木の周りをぐるぐる回っている。
電柱にマーキングする犬みてぇ。


「ここ!ここだよ、ケロリン!」

喜声を上げ、タクミは一点を指差した。


「ここ?間違いねぇな?」
「目印に石を置いたから!」
確かに、突き出た木の根の間、不自然に埋められた石。


よっしゃあ!いっちょ掘ったるか!


俺はスコップで土を掘り返し始めた。
隣で息を飲む様に見つめるタクミ…あれ?安田は?


「何!500円かと思ったら潰れたアルミキャップじゃん!もうっ!!」

地面にしゃがみ込み、悔しそうに舌打ちしていた。

いや、かまうな俺、放っておけ!


スコップで7回程土を掘り出した時だ。
カツンと、何かが先に当たった手応え…。
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