Vanilla Essence
「……そのあとは、2人が今、頭の中で想像してることと一緒だよ。私は……色んな男の人に触られて、舐められて…犯された」
淡々と話す紗由美だけど、声が震えている。
俯いていて表情は分からないけれど、泣きそうなんだなということは窺えた。
こんな過去……今すぐにでも捨て去りたい過去を話す紗由美は今、一体何を考えているんだろう。
「それだけで終わったら、よかったんだけどね…」
いつもより低い声で、紗由美はそう言った。