堂々乙女と秘密の美女
私は歩き疲れていましたので

カフェーに入りました。

カフェーには若い男女が一組居りました。

私は此処でも大声を張り上げたい願望に

駆られましたが、あまりにもはしたなき

欲望ゆえにぐっとこらえ、

店の奥にある席へと闊歩致しました。

せめてその足音だけは響かせて。
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