草食系鈍感彼氏の射止め方
「よし、
高速に入ろうか?
今の時間帯なら環状も空いてる」
雫石さんは高速の入り口へと向かいETCを通り抜ける。
そしてアクセルを踏み込んだのかゆっくり車の速度が上がる。
「だいぶ…
久しぶりやなあ…」
雫石さんが言う。
「そうですね…。
秋の連休に会ってからそれ以来…です」
アタシは自分の膝頭を見つめながら答える。
そしてそっと雫石さんの横顔を覗く。
やさしい横顔。
やっぱカッコいいなぁ
…つい見とれてしまう。