キミは許婚


車がゆっくり……走りだしたから。



変わりゆく夜景をあたしはただ無言で見ていた。



見慣れた景色……だと思ったら車が家の前に到着していた。



「……じゃぁね。聖」


「おう。しっかり寝ろ」



車を降りてドアに手を掛ける。



「…………」



なんか……おかしいかも。



「あっ! あの! 聖!」



体の奥から何かがこみ上げてくるの。


そしてそれは言葉となって外へ発せられた。
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