キミは許婚
「今日はありがとう! いろんなことあったけど……その、た、楽しかった!」
あたしのお礼に一瞬止まった聖だが、
「当たり前だろ?俺といて楽しくないはずがない」
なんて、不敵に笑って帰って行った。
「もうちょっと謙虚だったらいいのに……」
小言は夜の静けさに溶けていった。
わかってる。
謙虚だったら聖じゃないこと。
辺りが暗いのをいいことに、あたしは一人で笑みを零しながら家の中へ入って行った。