キミは許婚


父は答えが浮かんだ、というよりは頭に浮かんだ思いをそのまま述べるように口を開いた。


「ワシが思うに、今まで感じたことがなかった哲太くんの男らしさを見たからドキッとしただけで好きとは違うと思うぞ」


「え……っと……?」



男らしさを感じたってことは聖が言ってた男を感じたに当てはまるよね?


じゃぁ男として好きにならないの?




ちゃんと恋愛の手ほどきをしてくれてるんだろうけど、あたしにはサッパリ。


余計に混乱しているというありさま。



「心の動きに敏感になるといい。別の人にはもっとすごい反応をしているかもしれんぞ」



父が何か意味深な笑みを見せてくる。
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