キミは許婚


再度、唇にかけられた魔法は優しかった。


ふわりと重ねられ、小鳥が餌をついばむように何度も吸われる。


優しく、柔らかく、触れるだけを繰り返すキス。



「ん……はぁ……」



強く重ねられた時よりも敏感になっているみたい。


ただ息をするだけでも、自然と艶っぽい吐息になる。


あたしが蕩けそうな気分で聖に身を任せてしまっていると、聖の舌が唇を割って入ってきた。


じわりと心臓を掴まれた感じ。


ついばむようなキスじゃじれったく感じてた本能と、このまま流されちゃダメだという理性がごっちゃになる。
< 265 / 533 >

この作品をシェア

pagetop