キミは許婚
やまないキスに翻弄されるばかり。
すっかりクテクテになってしまったあたしの胸元へ聖の手が伸びた時……
―――――ヴ、ヴヴヴヴ……。
携帯電話の振動音が響く。
「……っ! ひじ……っでん、わ……!」
「こっち優先」
「そういうわけには……!」
「ったく、間が悪い」
聖は仏頂面になりながら、あたしを離してくれた。
冷静な判断とは裏腹に火照りが引かない体が気まずい。
あたしは聖と目を合わすことができなくて俯いた。