キミは許婚
「明、早くご飯食べなさい? 一時間目から講義あるんでしょぉ?」
「……うん」
椅子に座って用意されたパンに手を伸ばすが、口に入れてもうまく飲み込めなかった。
結局半分も食べれず、サラダもハムエッグも手つかずのまま家を出た。
許婚じゃなくなる。
聖には別の相手がいた……。
あたしはキープされてたんだ。
「別にどうってことない……最初は好きじゃなかったし……」
きっと寝耳に水の状態だから辛く感じるだけ。
人を好きになるより嫌いになる方が簡単だし……なんてことない。