キミは許婚


「明には聖さんがお似合いだと思う。

あと、ニュースで言われてた女より明の方が上条社長に合ってるとも思うね」



あたしのことを当てた時と同じように得意気に言う。



「諦めるなよ? 明」


「諦めるなって言われても……確かにちょっと聖を好きになってた……でももう嫌いになったの!」


「だから嘘つくなって。そんな簡単に人を嫌いになれるかよ」


「な、なれるよ……!」



あたしの言葉なんてまともに聞かず、

大学に向かって歩き出した哲太は後ろ姿のまま、手だけ振って行ってしまった。



なんなの! アイツ!


人を嫌いになるのが難しいっていうの!?
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