キミは許婚
「……なんで嬉しそうに笑うのよ」
「いや、明の調子が戻ってきたかなって」
「哲太……」
心配してくれてたんだ。
そうだよね、哲太優しいから……。
「……あたし、哲太を好きになれれば良かった……」
「無理だろ。明は俺のこと好きになんねぇよ」
呟いたあたしの言葉に哲太は軽く返した。
哲太の大学へ続く曲がり角に差しかかり、あたしは真っ直ぐ進むため足を止めた。
哲太は曲がり角に一歩足を踏み込んでからこちらを振り返った。