キミは許婚


「ただいま~」



家に帰り、玄関のドアを開けてあたしは大きな声で言った。



「おかえりなさぁい!!」



奥まで続く廊下から母の声が聞こえる。


パタパタパタ……とスリッパの音を慌ただしく立てながらあたしの元まで来てくれた。



「明、今日はお父さんも早く帰ってくるのよ。良かったわねぇ」


「うん、ハタチだもんね。いっぱいお祝いしてもらわなきゃ!」


「あら、朝は覚えてないような顔してたのにぃ」



クスクスと母は笑いながら、あたしに並んで歩いてくれた。
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