キミは許婚
あたしはブンブンと頭を左右に振ってその考えを消した。
あり得ない!
もう嫌だ。
許婚なんて!
それなら三十歳になっても独身で哲太と結婚する方がいい。
……いや、やっぱり哲太は違うかも。
聖を好きになって気付いたけど、やっぱりお兄ちゃんという目でしか見えない。
ここは考えていても仕方ない!
「お母さん! メインのお皿が四皿あるけど……誰か来るの?」
覗き見たことを怒られるの承知で、あたしは母に聞いてみた。