テディベアは裏切らない
嘘だ。ちょっと悩んでる。彼女の求めた答えが、未だに見つからなくて。あの日からずっと、どうすればよかったのかを悩んでる。でも、その答えが見つからなくて、探し出せなくて、見つかりっこないことだって気づいて、もう、求めてない。

もう、悩むんじゃなくて、悔いることにしたから。

「ねえレナちゃん。レナちゃんは私の話を聞いて、どうするの? 私と一緒に悩んでくれるの? 苦しんでくれるの? 私が背負ってるものを一緒に背負ってくれるの? それは、なんの意味もないのに?」

質問を重ねると、レナちゃんは何度か口を開こうとして、閉じた。仮に開いたとしても、

「私の悩みを聞いて、レナちゃんはそれを必ず解決できるの? できないかもしれないでしょ? それなのに聞きたいの? 私は期待してないのに?」

彼女がなにかを言うより早く、

「それはなんのため? 本当に私のため? それとも、私のことが単に気になるだけ? 興味本位? もしそうなら、レナちゃんの質問のほうが、私には悩ましいけど?」

彼女の言葉を、

「ねえ、人の悩みを聞く覚悟はできてる? 私と同じ十字架を背負える? そのつもりでレナちゃん聞いてる? それがないなら、興味本位はダメだよ? ねえどうなの?」

意地悪な質問の山で、潰した。

彼女が動けなくなるくらい、重く、重く、言葉を乗せ続けた。

そのほうがレナちゃんのためだと思ったから。
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