テディベアは裏切らない
いま言ったとおり、私の抱えているものを聞いたら、レナちゃんはそれを抱えなくちゃいけない。仮に投げ出したとしても、私のことを知る前には戻れない。今の牧田小百合と、私の話を聞いたあとの牧田小百合は、レナちゃんの中ではまったく違うものになる。
引き返せるなら、こんな面倒なことに顔を突っ込んじゃダメだと言いたかった。先は見えない闇の道だけれど、私はひとりで歩く覚悟をしているし、いつまで闇が続いても仕方ないと思っている。
私の歩く道に、明かりはたぶん、ない。手に持ったランタンは、ずっと前に火が消えてしまったから。暗闇にも、目は慣れた。
レナちゃんに、覚悟はない。あるわけがない。だからせめて言えるのは、この闇の道を一緒に歩こうだなんて考えないでほしいってこと。そもそも一緒に歩けるものじゃないんだし、歩いてほしくもない。一歩たりとも、踏み込まないで。
一息、抜いた。
「ごめんね。ばっくれるとかじゃないけど、レナちゃんに相談してどうなることじゃないんだ。諦めて?」
私が一気に責めたから、レナちゃんは口を開けたり閉じたり、鯉みたいだった。なんて声をかけていいか、迷ってる顔だ。
でもいいんだ、それで。間違ってない。それが当たり前。そうやって迷って、私が階段を下りて行ってしまうまで、なにも言わないでいて。
引き返せるなら、こんな面倒なことに顔を突っ込んじゃダメだと言いたかった。先は見えない闇の道だけれど、私はひとりで歩く覚悟をしているし、いつまで闇が続いても仕方ないと思っている。
私の歩く道に、明かりはたぶん、ない。手に持ったランタンは、ずっと前に火が消えてしまったから。暗闇にも、目は慣れた。
レナちゃんに、覚悟はない。あるわけがない。だからせめて言えるのは、この闇の道を一緒に歩こうだなんて考えないでほしいってこと。そもそも一緒に歩けるものじゃないんだし、歩いてほしくもない。一歩たりとも、踏み込まないで。
一息、抜いた。
「ごめんね。ばっくれるとかじゃないけど、レナちゃんに相談してどうなることじゃないんだ。諦めて?」
私が一気に責めたから、レナちゃんは口を開けたり閉じたり、鯉みたいだった。なんて声をかけていいか、迷ってる顔だ。
でもいいんだ、それで。間違ってない。それが当たり前。そうやって迷って、私が階段を下りて行ってしまうまで、なにも言わないでいて。