ココロノカケラ

と、外にいた奴が、

自分の作った隙間から手を入れて、

鍵を開け、中に入って来た。


「宮里霧香。

なんでこんなところにいる?」


そいつは言った。


「あんたに関係ないでしょう」


言いながら、何ていったっけ、こいつ。

考えた。

生徒なんてほんの数人だった。

それなのに、影が薄すぎて、

思い出せない。

蔵、なんとか。

違う。ええと。


「岩倉?」


影はびくんとした。

それから微笑んだ。


「そうだよ。覚えててくれたんだ」


「うん。覚えてた」

あたしはバクバクしている心臓をなだめて、

呼吸を整えた。

そして、





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