ココロノカケラ

触れると、体が硬直していた。

だめ、か。

血は、

ソウマの最大で

致命的弱点なのだ。

小さなころにお母さんに

先立たれたソウマ。

そして、母上は、

死ぬ直前に小さなソウマの前で

吐血した。

それ以来、ソウマは、

血を見ると、

思考も体も停止する。

心的外傷。

トラウマなのだ。

誰もソウマをここから救えない。

あ。

様子が、おかしくないか?


「ソウマ?息、してる?」


ソウマの背中を、叩く。

驚いて、呼吸が戻る。

とりあえずほっとする。

けど、またなるかも。

どうしよう。


「ソウマ?」


こっちが慌てふためいちゃ、

ソウマもいっそう不安になる。

だから、なるべく落ち着いたフリで

声をかける。


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