空の姫と海の王子


二人の攻撃が命中し
呆気なく床に倒れた陸

そんな陸を見て数秒後
二人は顔を見合わせた


「え、うそ……」

「こいつ本当に……」

「「……能力者なんだよ……ね?」」


今、二人は攻撃こそしたが
それは手加減しての攻撃

本来の力の百億分の一(?)も出していない


普通の能力者ならば
こんな攻撃をかわす事など
どうといった事でないはず

相手がどの程度の能力者なのかを測る為の
簡単なテストのようなものだったのに


二人は顔を見合わせたまま
しばらく固まっていたが
ハッとして床に横たわる陸を見た


「「まさかこの人……」」


……カラコン!?


そんな考えが頭を過ると同時に
二人の頭の中に3年ほど前の
記憶が浮かび上がってきた


「──能力者取締り法第三条、能力を持たない一般人に対する能力を使用しての物理的干渉はこれを凶悪な攻撃と見なし、極刑に処す……と、分かったかクソガキども!てめえらこれ以上やったら牢屋にぶちこんでそのまんま海に投げ捨てんぞ!!」

「「ごめんなさいぃぃいい!!───」」


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