顔のない恋
ばつが悪そうに視線を落とす木下さんだが、
そのグループの一人が

「んなのどーでもいいから、見してよ」

プリントを渡せと言わんばかりに手を出した。


その言葉に、ケイタの穏やかだった表情はなくなり

「ああ?」

冷たく響く一言でグループの皆は、シンと静まり返った…


固唾を飲んで聞き耳を立てている私…

< 52 / 199 >

この作品をシェア

pagetop