学び人夏週間

黒板の前にある私の席。

ここから向かい合って、前に松野、後ろが重森。

このポジションで落ち着いて、午前の勉強時間は終了した。

そして迎える昼休み。

昼食は合宿場の食堂で給食を食べる。

このようなスタイルでご飯をいただくのは、実に中学卒業ぶりだ。

トレーにご飯やおかずを乗せながら歩くこの感じが懐かしい。

生徒たちは生徒たち。

講師は講師で固まって食べる。

「お疲れさまです」

「お疲れさまでーす」

疲れた顔をしている新人の私に、講師の人たちが労いの言葉をかけてくれた。

「お疲れさまです」

講師は私と俊輔、そして南先生の他にあと二人、男性と女性が一人ずついる。

まだ馴染めていないけれど、これから仲良くなっていけるといいなぁ。

食べながらあの憎たらしい二人がどうしているか探してみた。

重森も松野も、それぞれ自分たちの友達と楽しそうに給食を食べている。

なんだ、ちゃんと15歳らしく笑えるんじゃん。

ちょっと安心。

もしかしたら普段からつまらなさそうに生きているのではないかと思っていたが、余計な心配だったようだ。

食べ終わった後は、次の時間まで自由行動ということになっている。

中学生の男子のほとんどはボールを持って運動場に飛び出す。

エネルギーがあり余っているのだろう。

勉強の途中で眠ったりしなければいいが。

高校生の男子や女子たちは、そのまま食堂で喋るグループが多いようだ。

この合宿に参加しているのは、中学2年生から高校1年生までの3学年。

年は近いけれど、中学生と高校生は雰囲気が全然違っている。

男子は成長期のタイミングもあって歴然とした差があるが、一見違いがわかりにくい女子も、こうして見比べてみるとわかりやすい。

女子高生には、女子中学生にはない色気がある。

中学生の男の子、そう、例えば重森なんかには、実はとても刺激的なんじゃないかと思う。

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