赤の国と青の国
少し大人になった少年は、今度は国王である父親に尋ねました。

「僕たちは、なぜ戦っているの?」

父親は答えました。

「私たちは、戦う為に戦っているのさ。
誰も理由など考える者はいない。
なぜなら 私たちはずっとずっと昔からそうやって生きてきたのだから…」


少し大人になった少年は思いました。

誰も考えないなら、僕が考えればいい。

なぜ 僕たちは戦っているのか。 戦わなくてはならないのかを…

少年はミサイルを開発しながら考えました。

「なぜ 戦うのか… なぜ戦うのか… 」


少年の答えは なかなか見つかりませんでした。

けれど、少年はある事に気付きました。



戦いには、相手がいる。僕たちは相手の顔も知らない。

そんな戦いは、おかしい!

僕たちは戦う相手を 知る必要がある。

少年は強く思いました。

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