月夜にヒトリゴト
心の闇
最初のデートから、メールは更に頻繁に送りあった。
「おはよう」も「おやすみ」も「あいたい」も、毎日欠かさずくれる。
家族がありながら、とてもマメに連絡をくれる圭亮に、「大丈夫なのか?」と何度か聞いた事がある。

うちは、もう、壊れてしまってる夫婦関係だったから、メールのやり取りもなんてことはない。
でも、圭亮のうちは違う。
二人の男の子と、田舎についてきてくれた奥さんがいる。
結婚して、10年たつという圭亮。
「もう、ラブラブではないんだよ」という言葉を半分だけ信じた。
信じきってしまうのが、少し怖かった。

その後、二度目のデートまで、一ヶ月間会わなかったが、それでも、互いを近くに感じた。
それくらい、蜜に連絡を取り合っていた。
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