月夜にヒトリゴト
最後のデート
桜のデートが最後になってしまった私たち。
そんなこととはつゆ知らず、二人の時間をいとおしく感じていた。

春生まれの私にとって、桜は特別な花。
圭亮と見上げた桜は、今、眼を閉じても思い起こすことができる。
それくらい、特別なものだ。

来年の桜の季節。
私はいったいどんな気持ちで桜を見上げるのだろう?

今の私には、それすら分からない。
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