月夜にヒトリゴト
狂おしさ
今夜は綺麗な満月である。
それを見上げ、もう何ヶ月も感じる事のなかった、澄み切った気持ちになった。

深く深呼吸ができるって、本当に気持ちいい。

圭亮に伝えたい。

こうなるのなら、なぜ、ほっといてくれなかったのだろう?
そして、ちゃんと向き合ってすらくれなかったのだろう?

圭亮にも事情はあると思う。
でも、男なら、ちゃんと筋は通さないといけないと思う。

結局、私という悪者を仕立て上げ、自分は家族の元に戻り、幸せに暮らしてるのだろうか?

もうどうでも良いことだ。
そう思わないと、やっていけない。
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