このキズで俺はお前を縛る
俺の指先は、雪乃の傷をなぞった
雪乃の肩がびくんと動いた
「あ…わりぃ」
俺は雪乃の視界に指を見せると、すぐに謝った
「痛かったか?」
雪乃が首を横に振る
『びっくりしただけ』
「そっか
悪いな
傷跡が見えたから、つい…な」
俺は笑顔をつくった
『茶佑君の傷は?』
「見なくていい」
『見たい』
「見るなよ
痛々しくて、他人には見せられねえ」
…って聖一郎さんには見られたけど
とくに何も言われなかったなあ
聖一郎さんは大人だから、気にしてても口にしないだけ、か
雪乃の肩がびくんと動いた
「あ…わりぃ」
俺は雪乃の視界に指を見せると、すぐに謝った
「痛かったか?」
雪乃が首を横に振る
『びっくりしただけ』
「そっか
悪いな
傷跡が見えたから、つい…な」
俺は笑顔をつくった
『茶佑君の傷は?』
「見なくていい」
『見たい』
「見るなよ
痛々しくて、他人には見せられねえ」
…って聖一郎さんには見られたけど
とくに何も言われなかったなあ
聖一郎さんは大人だから、気にしてても口にしないだけ、か