秘密のお勉強会
「―――正解だ。」

雄二さんは、口端だけあげて、私に言う。
雅人さんと違って、何も言わないけど、私にはその微笑みだけで十分だった―――。



「もうそろそろ時間だね。」

時計を見ながら、雅人さんが立ち上がる。
雄二さんもゆっくりと立ち上がった。

あのあと、二人から自作の問題を貰った。
まさかここまでしてもらえるとは思わなかったから、すごく暖かい気持ちになって、ひそかにプリントを撫でた。


私もずっと座って疲れてしまった腰を伸ばす。
二人を見送ろうと、二人の大きな背中の後ろをついていった。
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