Another:ただキミと一緒にいたかった
琴音は
ニコッと笑って
薄く目を閉じた。
「聞こえた。」
急に口を開いて
こういった。
俺は何のことかわからず
聞いた。
「何を?」
「昨日、先生、言ってた。
あたし、白血病」
───・・・え
「琴音・・・・
知ってたのか?」
俺は少しだけ
胸が縮む感じがしたのがわかった。
「うん、
前から。辛い」
それだけ言って
琴音は目を閉じ
眠りについた──・・・。