Bitter&Sweet



頭を抱えたまま
涙目でお兄ちゃんを見つめる



「記憶をなくす前
私ってば、
そんな恥ずかしいことを
ヘーキで………?」


その時わずかに
お兄ちゃんの顔に
意地悪な笑みが浮かんだ



「………そうだよ
いや、一緒にお風呂なんて
ぜんっぜん、序の口」


「序の口っ!?」


私の口からは
悲鳴にも似た声が漏れた


お兄ちゃんは何度もうなずき


「人前では言えないことを
姫はいつも望んで……
そりゃあ、もお
毎日が刺激的で……」


「いやぁ――――――っ!」


思わず耳をふさいで


「嘘だよっ!そんな……
やだっ!お願いっ!
忘れて―――っ!」


「……ぶふっ」


……ぶふっ?


お兄ちゃんは 吹き出して
口を手で覆った


「ふ、あはは。
やっぱり姫は面白いなぁ」


「……お兄ちゃん?」


くくく、と苦しげに
笑いを堪えるお兄ちゃんを見て


もしかして、もしかして


「もしかして
私をからかった?」


上目遣いで こちらを見て
舌を出したお兄ちゃん



「―――――――……っ
ひっど――――――いっ!
サイテーっ!」




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