君色
出会い
「未来―!!部活決まった?」



「んー、まだぁ…。」


私は、高井 未来。今日からこの桜高等学校の高校生です!!



そして私は今、親友で同じクラスの神埼 奈緒(カンザキ ナオ)と一緒に部活をどうするか迷っているところ…。



「じゃぁ、どんなのがあるか見に行こうよっ!」



「うん、いいけど…。奈緒、なんでそんなにはしゃいでるの?」



奈緒がいつもテンションが高いのは知っているけど、今日はやけにテンションが高い。



「ん〜?だって、イケメンがいっぱいって噂のこの高校に、せっかく入学できたんだから男探ししなくちゃね♪」



「…頑張ってたもんね、奈緒……。」



そう、この高校は入るのが難しいけれど、かっこいい男の子がいっぱいいるというので…私達はめちゃくちゃがんばった。



おもに奈緒がね…。



私は別にどこでもよかったんだけど…。



『未来!ここ!!高校は絶対に、こ・こ!!』



という奈緒の迫力に負けて毎日毎日必死になって勉強したのだった。



なるほどね…。



男の子探しに行きたいからこんなにはしゃいでいるのか…。



菜緒は大のイケメン好き。



狙った獲物は逃がさない、そんな人。



私は何度その菜緒のターゲットになった人に同情したことか…。


「はやく行こうよぉ、未来!!」



「はいはい…。」



少々あきれながらも早々と歩いていく奈緒を私は追いかけた。
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