風とウルフと忘れた過去
俺は中学の時剣道部に所属していた。
剣道部に決めた理由はわからないがここだと思ったんだろう
体験入部の日、道場に響く竹刀の音や緊張感のある空気に惚れ惚れしたことを思い出す
入部してまもなく、俺には変な癖があることに気付いた…
稽古や試合の時、自分が自分じゃなくなるような感覚に陥る
竹刀を構え精神を集中させる…
相手を見て剣先を喉に合わせ打ち込む瞬間。
思い浮かぶイメージは赤黒く染まった刀。
声がする
敵を斬り倒さなければ…
殺られる前に殺れ!!
頭に響く声が段々大きくなる
その日はホントに意識が遠のいで別の生き物になりかけた…
その時…
「大丈夫、もう敵はいないよ…」
俺は目を見開いた
回りには相手以外誰もいない…
でも声がしたんだ
消え入るような女の人の声
ひどく懐かしくて、優しく声が…
誰…?
剣道部に決めた理由はわからないがここだと思ったんだろう
体験入部の日、道場に響く竹刀の音や緊張感のある空気に惚れ惚れしたことを思い出す
入部してまもなく、俺には変な癖があることに気付いた…
稽古や試合の時、自分が自分じゃなくなるような感覚に陥る
竹刀を構え精神を集中させる…
相手を見て剣先を喉に合わせ打ち込む瞬間。
思い浮かぶイメージは赤黒く染まった刀。
声がする
敵を斬り倒さなければ…
殺られる前に殺れ!!
頭に響く声が段々大きくなる
その日はホントに意識が遠のいで別の生き物になりかけた…
その時…
「大丈夫、もう敵はいないよ…」
俺は目を見開いた
回りには相手以外誰もいない…
でも声がしたんだ
消え入るような女の人の声
ひどく懐かしくて、優しく声が…
誰…?