。*crybaby*゚
ガチャ
ドアの方に目を向けると、腰まで届く銀髪に鋭い赤い瞳の青年が立っていた。
「ようやく目覚めたようだな」
青年はベッドの脇まで近寄ると、腕を組んでじろじろ見てくる。
まるで、品定めされてるみたいで息が詰まる。
「黒い髪に黒い瞳。これが"神々の涙"というものか」
「神々の…涙?」
何を言っているんだろう
私は一応、高橋瑠衣(たかはしるい)という名前なんだけど
私の困惑した顔見てか、青年の顔が険しくなる。
「"神々の涙"神々がこの国を救うために遣わした巫女」
青年が口を開こうとすると、いきなり後ろから声がした。
驚いて振り向くと、そこにはフードを深々と被った女の子がいた。