切ナクテ、恋シイ、ヒト。

なんでもいいから

何か言わなければ。







でも言葉が出てこない。


そんなアタシに彼は言った。

「ん、じゃ」






そしてアタシに背を向け片手を上げて来た廊下を戻って行った。






ち・・・ちがう・・・。


こんなんじゃない・・・。






そんなつもりで今日、
彼に会おうと思ったんじゃない・・・。





だから、彼に別れを告げさせるために会おうとしたんじゃない。






アタシはその場から動けなかった。







こころが・・・
苦しい、
哀しい、
悲鳴をあげて泣いている。





コレハ悪イ夢ダ・・・。


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