切ナクテ、恋シイ、ヒト。
アタシは慌てて廊下に出て彼に近づく。
そして
「ちょ・・・
話やったらここと違うところで聞くから!」
彼には一言もしゃべらせない勢いでアタシは早口で言った。
伊勢田 優はアタシの焦りなんか全く気づいてない感じで
「オマエが指図するな」
なんて相変わらずエラソーに言う。
アタシはその言い方にはやっぱりムッとしたので
「ここはアタシの学校なんやからアタシの言うことくらい
聞いてもらわんと困る!」
とつい大声で怒鳴った。
しまった!
そのアタシの大声で廊下にいた数人の子が
アタシに注目し始めた。
そして生徒会室から松久保さんと一之瀬さんまで
出てきた。