続・幸せの契約
「お帰りなさい。鈴ちゃん。」



ん?
聞き覚えのある声…

私の事をそんなふうに呼ぶ人って…



使用人の一番奥
ゆっくり歩いてきたのは


「蔵之助さん!?」



にこにこと微笑む萩乃宮当主…


「どうしてここに!?
身体は?具合はいいんですか?!」


驚いて駆け寄る
病床の時とは違って
蔵之助さんの顔色は良く
少し痩せてしまったが、いつもの凛々しさが戻っていた



「心配かけたね。
もう、だいぶ良くなったよ。」

その言葉を聞いて
心の底から安堵した

「…良かった…
本当に…よかった。」


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