続・幸せの契約
ピッピピ♪ピピピ♪


甲高いアラーム音


「う〜…。」


手を伸ばして
目覚ましを止めた



ゆっくり起き上がる


カーテンの隙間から漏れる朝日


やった!
大和さんよりも早く起きれた!!


嬉しくて勢いよくベッドから飛び出してカーテンを開けた



眩しい朝日を全身で浴びて大きく伸びをする

その時
コンコン
軽快なノックが響いた


「はい?」


ガチャ…
返事を待って入ってきたのは由香ちゃんだった


「おはようございます。鈴様。」


え?
なんで由香ちゃんが?


「大和様より、鈴様の様子を見てほしいと申しつかりまして。」


気まずそえに話す由香ちゃん


「大和さんは?」


私の問いに益々気まずい雰囲気になる


「大和様は…急な出張になってしまい、今朝方早朝に韓国に立たれました。」



「韓国!!?」

予想以上に大きな声が出てしまう

どうして?
そんな急に…

朝食は一緒にって約束したのに…


「何も言ってくれなかった…。起こして一声かけてくれてもいいのに…。」


落胆する私に
由香ちゃんが駆け寄りそっと肩に手を置いた



「大和様も何度も断ろうとされたのですが、どうしても無理だったようです。

慌ただしくお出掛けになる間際に私に鈴様の事をお申し付けになられました。」


晴れやかな気分が
一瞬にして崩れさる
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