季刊『お屋敷ハンター』
忙しない動きは窄んで止まった。

呆然自失、類いの表情で空気に漂う。

見れば内情、空しくも想像がついてしまう。

あぁ、友よ。
キミらはどこへと消えたのか。


「落ちてるのか。もう」

「お気の毒ね」


「うわぁんっ。どぉしてこんなことになっちゃってるのよぉっ、あたしは寝てただけなのにぃっ」

いやだからそれが。


「ミヨさん、この塔、移築される前はどこにあったとかってわかるわけ?」

「調べればそりゃね」


「どこ行くの?」
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