季刊『お屋敷ハンター』
踵を返したミヨちゃんに、思わず声を上げていた。歩幅は大きく、すでに出口に片足を載せている。
「帰るのよ、当然」
振り向きもせず平板な声が言った。
足を止めたことも忌々しいらしく、右手の指がいらいらと壁を叩いている。
「この屋敷ったら却下。他にもこんなんが飛び出してくるかもしれない。びっくりハウスはごめんだわ。早く来ないと置いていくわよ」
「あれどーすんだよ、このままってのはちょっと問題残るんじゃない? 人道的な観点からしましてちょっと冷たすぎなんじゃ」
「人か? あれは」
「帰るのよ、当然」
振り向きもせず平板な声が言った。
足を止めたことも忌々しいらしく、右手の指がいらいらと壁を叩いている。
「この屋敷ったら却下。他にもこんなんが飛び出してくるかもしれない。びっくりハウスはごめんだわ。早く来ないと置いていくわよ」
「あれどーすんだよ、このままってのはちょっと問題残るんじゃない? 人道的な観点からしましてちょっと冷たすぎなんじゃ」
「人か? あれは」