季刊『お屋敷ハンター』
 あー。そでしたね。

すっかり動転していたらしいことなら恥じ入る。問題など成立しようものではないのだった。

オレは早足のミヨちゃんに追いつき並び、あえて茶化して言ってみた。


「あれっくらいなら共存できるんじゃない? 害は絶対なさげだし」

「きっぱり嫌。キミ、私がこういうの我慢できるタイプに見える?」

「見えません。きっぱりと」


「そうでしょ、無理よ。メルヘンに染まれるタイプであったことなんて生まれてこの方一瞬もないわ。って! ついて来るんじゃないわよっ。何してるのよ、チビガキ!」
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