17才
おばさんのこんな顔を見て、なんと言えばいいかわからなかった。
そんな沈黙を破ったのはカオルだった。
「ちょっと飲み物買ってくる。
俺の荷物はだいたい片付けてあるから」
そう言うと、あたしの背中をポンと押した。
カオルが時間をつくってくれたんだ…
“話したいことがあって…”
そう言ったあたしのために。
「…ありがと」
聞こえるか聞こえないかわからないくらいの小さな声で呟くと、カオルはポンとあたしの頭を叩いた。