奇跡をあなたに
そう落ち込んでいたら、とっくに風呂に入る時間は過ぎていた。

風呂に入る事すら私にはできなかった。

そうすると部屋に料理が運ばれてきた。

本当なら友達と楽しく食べるはずの料理は、私には全然楽しくなかった。


その料理には、すき焼きがあった。

小さい鍋に1人ずつある。

あとは刺身やデザートがあった。

そして、ついに恐れていた事がおきた。

「まずッ」


そう言った香苗の言葉から何かが始まった。


「まじ、まず~いッ(笑)」


「ほんとだ~ありえな~い」


「この“すき焼きがッ”」

そう言った香苗と女子が向いた目線は私だった。


「あんたがいるからまずいの!わかる?(笑)」


「.....。」


「あんた口ないわけ~?」


その時だった。


「これまずいからあんたにあ~げ~るぅ~」


そう言った香苗の手にはすき焼きの鍋が持たれていた。


!?!?

香苗合わせて女子三人が私のすき焼きの鍋の中にいれてくる。


溢れでるその鍋からは、今さっきまでグラグラたいていた熱さが伝わってきた。



< 119 / 370 >

この作品をシェア

pagetop