奇跡をあなたに
目が覚めた時、私は手に温もりを感じた。


優しく温かく触れるものは私の心を安心させてくれた。


ふと横を見ると、その温かい手は望だった。


...望?

望は私の隣で寝ていた。


私はゆっくり起きて、周りを見渡してみた。

そこは、旅館の個室みたいな所。


香苗もいない...


望と私だけ。


「香苗、起きたのか?」


!?

望が起きた。


「あっうん...なんで私ここいるの?」


望は悲しそうな顔で言った。


「なんでじゃね―だろ?なんで香苗に暴力ふるわれた事言わねんだよ!!」


「だって...望に知られたくなくて。
てかなんで望知ってんの?」


「昨日、部屋の鍵閉まって廊下にいたろ?だからまた同じ事されてんじゃないかと思って見に行ったんだよ。そしたら物音がして見たら香苗が幸にあんな事....。」


「.....。」


私は望に何も言えなかった。


香苗が私に暴力ふったのは、望も関係してるから。



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