恋戦(コイイクサ)
教室内で異様なオーラを放つ新堂くん。

前に座る友だちらしき人と会話をしてはいるが、笑顔は全く無し。

それどころか、周りを睨みつけている。

眼光鋭く、人を寄せ付けない。

まるで威嚇するように、近づくなと言う雰囲気を醸し出していた。

「新堂くんで間違いないでしょ?」

瑠璃の問い掛けに「うん」と私は答える。

確かにあんな人に話し掛ける人はいないだろう。

それでも男前と言うのは人を引き寄せてしまうのか、ほんのりと頬を赤くした女の子たちが、チラチラと彼の様子を伺う様にその視線を彼に向けていた。



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