恋の忘れ物 ~先生と私の追憶~
「行こう!小春!」
突然莉子が思い立った様に言い出した。
「えっ!?」
「ホントかどうか直接先生に聞いてみるの!」
私は戸惑う。
「ほら、行くよ!」
莉子に連れられて体育館準備室まで行く。
入り口で足がすくむ。
聞くのが怖い…
本当だったらどうするの…?
「小春・・・ちゃんと聞いた方がいいよ。」
莉子に軽く背中を押されドアを開けた。
先生は次の授業の準備の為か教科書をまとめていた。
「・・・先生。」
「お、どうした?」
先生は至って普通に振る舞う。
言いたい事が言えない。
怖い・・・
でも先生の口から聞かなくちゃ駄目なんだ。
制服のスカートを握りしめ勇気を出した。
「先生学校辞めちゃうの!?」